猫がいつもより水を飲むようになり、病気かなと不安になっていませんか。
水を飲む量と確認して欲しいことを書いています。原因解明の参考にしてください。
水をよく飲む「多水」。尿の量が多い「多尿」
は要注意です。腎臓の病気が考えられます。

チェックしてほしい症状
まずは水をよく飲む以外に、以下の症状があらわれていないか確認してみましょう。
・元気がない
・食欲がない
・嘔吐する
・体重が減った
一日につき、3kgの猫の場合は約170ml、4kgの猫の場合は約210mlの量を飲むのが普通だといわれています。
この量を参考に、一晩で飲んだ水の量が標準より大きく多い場合は、動物病院で診てもらうことをオススメします。
考えられる病気
①慢性腎不全
慢性腎不全にかかっていると、初期症状として水をよく飲むようになります。慢性腎不全とは、腎臓の機能がいろいろな原因で慢性的に低下している状態のことで、高齢の猫に多く見られる症状です。15歳を超えた猫の30%がかかるといわれております。
放置すると重症化してしまうことも少なくありません。
腎臓を構成している「ネフロン」という機能単位は、加齢によって壊れていきます。一度壊れたネフロンは二度と元には戻らず、全ネフロンの70%が壊れると腎機能不全の症状が現れると考えられています。すると低下した腎機能を補うため、水をたくさん飲んで尿をたくさん出すようなります。
②糖尿病
糖尿病にかかることでも水をよく飲むようになります。
猫の糖尿病は肥満や加齢、膵炎やステロイドの投与、ストレスが理由で引き起こされます。
初期症状として、飲水量が増え、尿の量が増えます。
エネルギー源となる血糖の値が常に低いので食欲が増していきます。
体のエネルギーは変わらず低下しているため、体重が減少するという症状も見られます。
③甲状腺機能亢進症
新陳代謝を活発にする甲状腺ホルモンを分泌する器官。
その甲状腺から過剰に甲状腺ホルモンが分泌される病気が甲状腺機能亢進症です。
猫が甲状腺機能亢進症になると、攻撃的になったり毛艶が悪くなったりするほか、糖尿病のときのように、食欲は増加するものの痩せていくという症状も見られます。
④子宮蓄膿症
子宮蓄膿症とは、子宮が細菌感染して炎症を起こし、子宮の中で膿が溜まる病気です。
猫が子宮蓄膿症になると、食欲が落ちて下痢になったり嘔吐したりするなどの症状のほか、陰部から膿が出るなどの症状も見られます。